イタリア人とキモノ

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こちらの着物をお買い上げくださったのは、アラブの女性でした。
長いから帯がないと着られないよ、と言ったら「知ってる、tvで見た」とおっしゃられたので、
簡単に着付けをしてあげたところ、大喜びでした。
お母様の方は半信半疑で、「あぁ、こういうものなの?」って言ってましたけど。
こんなに小さくなっちゃったらもったいない!みたいなこと言ってました(発想が可愛い)。
やっぱり、体の線を見せないアラブ女性にとっては、やはり、長いまま羽織って着られる方がしっくりくるのか、
着直して鏡でチェックしていましたが、
これはこれでアリなのかなぁと思っています。
あまりに似合っていて、着物とアラブがつーーっと1本の線でつながった感じで、うれしく思っていました。
もうひとつ、着物をお買い上げくださっていたのはアメリカの黒人さんでした。
背の大きな方で、おはしょりなしで、「私にぴったり!」と喜んでいらっしゃいました。
パーティに着ていかれるそうです。
日本で不要とされてしまった、2つの着物が、シンデレラを見つけて旅立っていった、という心境でとてもうれしい出会いでした。
シンデレラは、イタリア人ではないようです、どうやら。
柄が好きだから、そのまま飾っておく、と言われた方もいましたが、
部屋着のガウンを探しているんだけど、と9割以上の方がおっしゃられます。
毎回毎回カチンと来るのです。
私たちにとっては特別な機会にしか着ない、礼服で民族衣装です、と説明すると、
ゴメンナサイと謝ってくださる方もいるけど、
そんなことはどうでもいい、部屋着がほしいの。好きな柄がないわ、と帰って行かれる方ばかり。
こういう人に限って高飛車で、エセ金持ちなので、
本当にイタリア人が嫌いになります。
部屋着のガウンと、着物に似せて作られた中国製(20-30€)と、日本の着物の区別がつかないのだろうと思ったので、”本物の”振袖もいっしょに飾るようにしました。
そういった本物の着物に興味を示してくださるのは、アラブの方(意外でした)、アジアの女性、アメリカ人とフランス人です。
こちらの方たちは、部屋着にしてもいいように、と仕入れた丈の短い花柄の着物には興味を示さない。
いずれにしても、金額が大きいので、売れるのは本物の着物、というか、
まぁイタリア人はなんだかんだ、(買う気もないのに)、私の心に傷だけつけて帰って行かれることが多く、
この違いはなんだろうなと考えてしまいます。
↓こちらが、帯をしないで着物を着たい(だろう)イタリア人向けに仕入れた子供用の着物。
部屋着っぽいのかしら?

イタリアでの商売、まだまだ勉強することがたくさんあります。

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