読解力不足の子供

イタリアの15歳の約半数は、読み書きはできても、何が書かれているか理解できていない。Save the Childrenイタリアのテザウロ会長は子供の読解力不足を憂慮し、
教育システムだけでなく経済発展、民主主義にとっても問題だ、と警鐘を鳴らす。
深刻なのは貧しい家族の子供、イタリア南部の子供、移住を背景に持つ子供だという。

この問題は特に目新しいことではなく、
毎年の共通テストごとに話題になるが、対策を打たれることなく放置され、
7月には今年の結果が出る。

2021年の結果を振り返ると
14歳の5人に2人(うち50-60%が南部の子供)が、
国語(イタリア語)、数学ともに、小5レベルで中学を卒業するという。
経済的に恵まれない子供たちが落第点を積み上げ、ドロップアウトしていく。

イタリアでは高校卒業レベル以上のディプロマを取得しない子供が13.1%。
10%以下に抑えようという欧州の指標を下回る。特に男子が低く、15.6%に上る。
高校卒業時に国語で及第点をとれるのは44%に過ぎず、落第の50-60%が南部の子供という。

テザウロ会長いわく、過去15年で最多となる138万超の子供が絶対的貧困下にある。200万人、15-29歳の5人に1人がニートの状態。

Save the Children: «Un 15enne su due non capisce quello che legge»- Corriere.it

ちなみに、日本人の読解力が落ちている!と話題になったPISAランク、日本が8位から15位に落ちた2018年、イタリアは33位。OECD平均より21点も低かった。
03_result.pdf (nier.go.jp)

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