Fushion 1

イタリアン・ジュエリー
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先日、マルケ州のモンダヴィオという
小さな丘の上の町へ行ってきました。


Fushion(フージョン)という「国際宝飾展IJT2010」
出展商品買い付けのためです。
ペーザロ・ウルビーノ県にあるこの町は、
人口4000人ほど。
中世のお城と城壁がきれいに残っており、
観光客も多く訪れます。
マルケ州というと革製品などファッション部門の生産地としても
知られていますが、この町でも数人の職人さんが
製作活動にいそしんでいます。
Fushionは陶芸家がつくるビジューです。
もともと画家であり、陶芸家でもあるGraziano Guiducciさんが
彫像にゴールドを加工しようとしていた時、
ひびが入ってしまい、その時の失敗経験から生まれたものです。
身の回りを装飾するビジューというものに興味のあった彼は
この失敗をもとに、試行錯誤を繰り返し、
このFushionを完成させました。
手法を説明してくれるのに、なんと日本の焼き物を見せてくれ、
「日本では貫入に墨を入れて模様を作るんだけど」
「ぼくはそこに貴金属を流し入れてみたんだ」
「“禅”がモチーフになっていてね、
その時々によって模様の出方が違うから、
そういった偶然性やありのままを受け入れて・・・、
自然の美しさなんだよ」

パイロットの父親と画家の母を持つ彼は、
世界中の文化に造詣が深く、
特に日本人と日本の文化を高く評価しています。
「ぼくの製品はアメリカにも輸出されているんだけど、
アメリカは文化も歴史もない国だから。
その点、日本の人は、美しいものを美しいと評価する
目と心を持っているでしょう?
そういった人たちにぼくの作品を見てほしいんだ」
アーティスト気質ばりばりのGrazianoさんです。
つづきはまた明日。

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