不法移民か難民か

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イタリア・ランペドゥーサ島沖の難民船炎上・転覆事故。
死者は300人を超えそうとのことで、イタリア全土、悲しみに包まれています。

ランペドゥーサはノーベル平和賞に立候補するべきだ、なんて声も出てたりしますけど、助けようとしてもナフタにまみれていて手からすべり落ちてしまったという救助の人の声や、「死体の置き場がない、収容所も定員をすでにオーバーしている」という市長の叫びに、今すぐにでも駆けつけたいという思いにかられます。

500ユーロを払って船に乗り、気づいてもらおうと着けた火がもたらした悲劇。いたたまれません。

お金もない、仕事もない(若者の失業率4割突破)イタリア。助ける方も必死です。
普段、悪口言われ放題の政治家が必死に欧州に駆け寄ってくれているものの、
ドイツは300人をイタリアに返したいと思っているとの報道も出てきたり。

そんな中、朝日新聞が不法移民船という言葉を使っていることに違和感を覚えました。
問い合わせメールしましたので、返事を待っています–。
他のメディアでは難民という言葉を使っています。
不法移民か合法難民か、まだ位置づけられていない段階で、一概に不法移民船という言葉を使うことに、怒りを覚えるのは、その言葉を使っているのが日本人だからでしょうか。

日本人はわりと外国人に対してクローズですから、船が来ると「不法移民が来た!」と嫌な印象を持ってしまう、そんな心の奥底にある心情を表面化したような言葉だから、不快感を覚えるのでしょうか。

不法だろうが、今回の悲劇は、全世界で考える問題でもあると思います。

私はイタリアに住んでいて、分かっています。彼らの多くが身分証明書を持たず、仕事を見つけられず盗みを働いたり、仕事をよこせ!と暴動を起こしたり、トマト摘みの奴隷労働を強いられるか、なのです。偽ブランドバッグを路上で売る、ってのもあるかな。ドゥオーモ広場でミサンガ売りつけたり。。。いずれにしても、私にとっては快くない存在であることは、正直に認めます。彼らが仕事を見つけられないのは、彼らのせいではないし、イタリア人のせいでもない。

お店には物乞いがよくやってきます。
「お腹すいた」と書かれた紙切れを持って、言葉の話せないフリをするコソボ人・・・昨日、チョコレート食べる?と聞いてみたけど、お金が欲しいと言われ、なーんだイタリア語話せるじゃん!って。すごく嫌な思いになりました(苦笑)。

小売店は今、お金持ってないですから。。。消費税が1%引き上げられたばかりで、10円すらあげる余裕がないくらい。政治家のところに行きなさい、と市庁舎の住所を教えてあげました。え?お金もらえるの?って信じてしまったくらい、純粋な若者でした。

悲しいことに、税金を払うのに一生懸命で、その税金は政治家の飲み食いや、不要な戦闘機に充てられる。もっとお金稼げるようになりたい、と悔しい思いになりました。

いつも、オランダのラジオを聴いているのですが、このランペドゥーサのニュースがいつも話されていて、オランダ人の人道主義、寛容性に驚きに近い感心を覚えます。近いうちにオランダに行きたい!ひょっとしたら移民として行きたい!くらい。。。オランダ熱ぼーぼーしています。

コメント

  1. 坪江 より:

    はじめまして、ブログ楽しく読ませて頂きました。
    島国で交流がないと閉鎖的になりますよね、少しずつ変わってくるんじゃないでしょうか?

  2. Mayumi より:

    坪江さん、コメントありがとうございます。
    だいぶ、日本も変わってきていると思います。大昔ですけど、うちの母なんか、電車の中で外国人の隣に座るのをためらっていたほどでしたから。
    イタリア人の友人には、「日本人は排他的、何しろ鎖国してた国だからねー」とよく言われ、「いつの話だよ!」ってツッコミ入れてます・・・。

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