経済危機と老人

JUGEMテーマ:イタリア
 
先日、バスを降りようとしていた老夫婦がいたのですが、
おばあさんがバスを降りたところで運転手はドアを閉めてしまい、
おじいさんは次の駅まで降りられず・・・。
おばあさんの不安そうな顔、
おじいさんのオロオロした表情。
周りの人たち、その光景を見ていても助けるでもなく・・・
同情の視線を送るだけ。
いたたまれない気持ちになりました。
核家族化が進む中で、家に祖父・祖母がいる家庭が少ないのでしょう。
お年寄りは体が重くて動きが遅いということを
分からない若い人も多いことと思います。
なんでこんな話を突然するかというと、
私も月-土と働いて、日曜朝起きると、体がとても重たくて
バスを降りそこねかねない・・・と思うからなのですが、
40歳を超えて、もう若くないなと実感しています。
さて、
イタリア政府の財政引き締め政策。
さまざまな税制優遇制度を取りやめ、1家族あたり1000ユーロの増税
と言われています。
そのせいなのか、
昨日お店に来られたお客様、見るだけで何も買わず。
買えないけど、せめて目の保養に・・・とばかりに
素敵ね、すばらしいわ、いいものたくさん持ってるわね・・・
と言って帰っていかれました。
こんなにも顕著に影響が出るものなのかと、びっくりしました。
精神的な部分、けっこう大きいんだなーと。
不況をさらに悪化させる政策に思えますが、
ない袖は振れない。
アメリカは、日本は、世界経済、もうどうなるんだろう。
そして、年金の支給年齢引き上げへ。
70歳にまでなるとも言われています。
老人の貧困が問題にもなっているイタリア。
おばあちゃんが、よれよれの小銭入れから
ありったけの小銭を出して、
お孫さんに、と3ユーロのヘアゴムを買ってくださったことがあって、
なんだか、自分、すごく悪徳商人になった思いで、
そのお孫さんが、モノの価値と、おばあさんの気持ちを
分かってくれることを、ただただ祈っていました。

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