TV番組制作者のモラル


JUGEMテーマ:海外生活
昨日、東京の某テレビ局の朝の情報番組の制作クルーの人から電話がありました。
うちのお店を撮影に使いたい、と。
ポイントは、
うちのお店の取材ではない
ということです。
うちのお店で取り扱いをしているイタリアのアーチストさんの取材で来たのだけど
来てみたら工房で、お店じゃなかった。
お店でお買い物をしている絵がほしい。
とのことだったのです。
この担当者が私に話したところでは
「本でこのアーチストさんを見つけ、
そこに書いてあった連絡先に連絡し、アポを取った。
海外のトレンドを紹介するコーナーです」
とのことだったのですが、
アーチストさんの話では
「阪急百貨店でのイタリアフェアで知った。
日本人がミラノにお買い物に来たときに
立ち寄れるお店を紹介するコーナー」
とまったく違う説明。
いったん、撮影にOKを出したものの、
考え直し、NGを出しました。
アーチストさんに聞いたところでは、
彼女が店員のふりをして、
彼女のお店かのような演出をする、
というような話でした。
通訳さんが急遽代理で雇われた方だったせいもあり、
コミュニケーションに行き違いが発生してしまったのかもしれません。
今、TV番組のやらせ問題が、深刻な問題になっているかと思います。
個人的に、これでも報道の仕事をしてきた人間なので、
関わりたくなかったのです。
いくら有名な番組で、大きな宣伝になろうとも。
うちのお店は日本のものとイタリアのものと
両方置いています。
日本の取材陣はだいたいイタリアのものだけ欲しがりますので、
取材に来られる時だけ、イタリア製品をかためて置いたりすることがあります。
これは陳列の問題として、私のなかではOKを出しています。
どこまでの演出が認められるか、
取材する側のモラルが問われると思います。
活字編集の仕事をしていた時は、
商品を載せる時は、それをどこで買えるのか、
あとあとの読者のフォローを考えて記事を作る、
というのは当然のことでしたし、今でも
雑誌の取材の方はだいたい、そうやって取材してくれます。
TVは雑誌とは違うんだなー、情報が軽いなぁと思いながら
担当者の話を聞いていましたが、
やっぱりTVと活字媒体の違いで済まされる問題じゃないよなぁと
考え直しました。
大きなチャンスを逃して、残念なのですが、
信念を持ったお店でい続けたいと思っております。
有名になんて、ならなくたっていいから。
申し訳ありません><;
こんなLa Zaccaですが、今後ともよろしくお願いします。

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