今日はミラノで反戦デモがありました。
正確には反プーチンデモです。
イタリアには23万6千人近くのウクライナ人が住んでいます。これはヨーロッパ最大です。
そのうち5万5千人弱がロンバルディア州に住んでいて、イタリア最大。
うち2万人弱がミラノに住んでいます。
うちのお客様にはウクライナ人もロシア人もいます。
ウクライナ人は家政婦さんや、老人介護の仕事の人が多く、
私の知っている人はだいたい女性で、子供を国に残してきている人が多い。
ロシア人はうちのお客様はだいたいイタリア人と結婚しているお金持ちか、
不動産を買い漁ってる大金持ちで、
よく着物を買ってくれます。
ワイン畑とか、ヴェネツィアのヴィラとかをロシア人が買い漁っているとか言われているけど。
今日、お店に来られたイタリア人は、家政婦さんがウクライナ人で、
NATO加盟国の国民として、助けてあげられないことがいたたまれない、と話していました。
日本では「誰も助けに来てくれない。見殺しにされている」というウクライナ人のコメントがTVで流れていたりしたけれど、こっちの報道では、私は目にしていなくて、でも、助けたくても助けられないもどかしさをNATO加盟国民みんなが感じているのではないでしょうか。
そのお客様の話の続き。
だから、私たちは返り血を浴びてもロシアをSWIFTから締め出すべきだし、
ガス代が高くなるのも受け入れる。
石炭発電所の再稼働もすることになるだろうし、
目の前で死んでいる人がいるときに、地球環境のことなんて考えられる?
難民受け入れはミラノが率先してやってもいい。だって、欧州最大のウクライナ人コミュニティがあるんだもの。
でもね、強い者に殴られている友達に、電話で「心配するな、入院費が俺が払う」って言っているような感じでしょ。つらいよね。
最初に出した制裁案がヘタレだったのが悔やまれる。
おそらく、ウクライナ人の知り合いがいないミラノ人はいないのではないか、と思うくらい、どこにでもいるウクライナ人。なので、心配で仕方ない。
そのお客様に私が言ったのは、今回の制裁で最大の被害を被るのはドイツとイタリアで、イタリアが景気後退でお店の継続ができなくなっても、ウクライナの人のことを思えば耐えられるよ、ってこと。
そのお客様、なんて答えたと思います?
「じゃぁユニクロで働きなよ。私ね、ガス代高騰に向け自分にできることは何かと考え、なるべくガスを使わない生活をしようと思って、ユニクロでヒートテック買ってきたの。見て見て!!」
そっか、私が今売るべきものはヒートテックと、夏になったら冷感シャツなんだね。
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