クマの殺害

 
ダニツァ。
３児の母クマ。
９月１１日、オバマ米大統領が「イスラム国」への空爆を示唆しているとき、
イタリアではダニツァ殺害の話題でもちきりでした。
８月１５日、キノコ採りの男性を襲い、けがをさせてしまったダニツァ。
捕獲する、させない、大きく話題になっていました。
結局、捕獲したあとの麻酔薬で死亡。
麻酔に耐えきれなかった、というトレンティーノ県の説明。
適量を把握していなかったミス、敢えて殺害、
いろんな批判が飛び交っています、
環境相に辞任を求める動物愛護団体や、
FB上でトレントへのボイコット運動を宣言する人。
EUからの補助金を返還すべきだ、とかも。
実際、トレント産のりんごの価格が暴落したのだとか。
そして、襲われたキノコ採集の男性に脅迫メールが殺到。
クマの捕獲と殺害で
これだけ政治家や役所にバッシングがいく国というのも
本当に珍しいな、と思いつつ、
9.11にクマのことで、こんなに大騒ぎしているイタリアの平和さ加減に
妙にほっとしてしまったりして。
動物虐待の疑いで捜査が始まる、とか聞きました。
イタリア中が見守っていたダニツァの行く末。
悲しい結末になってしまいました。
３頭の子クマたち、お母さんなしでも元気にすくすく育ってくれますように。
私たち人間の驕りを、どうかお許しください。