22日(金)夜8時、ミラノ中央駅前広場でまた傷害事件が。17歳のチュニジア人が、前から来た男に飛び蹴りを食らい、ビール瓶を投げつけられ、素手で殴られ、もう血だらけ。。。近くにいた人が動画撮影していました。約2分に及ぶ暴行。犯人はアフリカ人で、事件直前に被害者から盗みの被害に遭っていたといいます。無差別で犯行に及んでいたのでないなら、まだ少しは安心できるけど、巻き込まれた女性もいましたから、用心しないといけません。20時って明るい時間帯ですから、夜じゃなくても十分に気をつけてください。
さて、我らがシルビオ!ベルルスコーニですが、上院選挙に立候補を決意。脱税事件を受け”引退”し、今は欧州議員です。ドラギ首相が辞任し、9月25日に選挙がありますが、早々に立候補表明。
打ち上げた公約が「年金最低額1000ユーロ(約13万円)」。年金っていうあたり、高齢化社会なのは日本と同じ。現行では半分の500ユーロです。
大統領に次ぐ地位にあたる上院議長の座を狙っているらしい。イタリアには老害が社会問題になることはなく、シルビオは86歳。前の大統領ナポリターノさんは90歳まで大統領だった。国民からはリスペクトされてた。今の大統領は80歳。
政治に関しては南北差や学歴格差の方が、年代差より大きい気がするイタリア。友達に、選挙結果が私が思っていたものとかなり違ったと言うと、南の貧しい人達が・・・といつも言われてたからそう思うのか。
同じ少子高齢化社会でも状況は大きく違って、イタリアでは若者の投票率が高齢者よりやや高く、50歳以下の代議士数が多い。ただ、大統領となると人格も尊重されて経験豊富な、父的な存在が選ばれるのかな、という印象。ちなみに上院被選挙権は40歳と高いのです。
ニュースでは毎週、政党支持率が報道され、世論の流れが見えるし、初めてのディナーで政治の話はするな!と言われるくらい政治に関心が強い。だから状況はいつも流動的。日本みたいにコリ固まってない。
例えば変革が必要だから、コメディアンが起ち上げたM5S(5つ星運動)という党に投票して、いろいろやらせてみた→新しい制度ができた→ドラギ首相がそこに手を加えようとした→中道右派の支持率上昇中だし、と謀反を起こし首相交代、さぁ選挙です→さて、どうしよう。。。というのが今の多くのイタリア人の状況なのかも。選挙の結果で民意が見えるのがイタリア。
のはずなんだけど。今回、ドラギ首相を支持していた人は、謀反を起こした党には投票しないと言っている。私の周りはみんな今回の件で怒ってる。一方、反ドラギ=反欧州の言いなり、と思っている人もかなりいて、どうなることやら。意外とベルルスコーニが上院議長というのも、あり得てしまうかも。私の目からすると、苦い薬を飲まされそうになるとイヤイヤして、すぐに首相を替えてしまう、そんな風に見えるイタリアです。
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